ナゼ太郎の部屋
マスコットのナゼ太郎がSUMITAの裏の裏まで徹底取材
ナゼ太郎博士の光学ガラス入門講座
第5回 非球面レンズってなに?
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マトちゃんひきゅうめんレンズ?
なんだか急に難しくなってきたな・・・ -
ナゼ太郎大丈夫。少しずつやっていこう。
普通のカメラのレンズを思い浮かべてごらん?
表面はどんな形をしているかな? -
マトちゃん表面は、ふっくらしてるよ。
とても大きなボールを少し切り取ったみたいな感じかな。 -
ナゼ太郎そう、その通り!
普通のレンズは、球の一部を切り取ったようなキレイな球面なんだ。
それに対して非球面レンズは、球面じゃないレンズのことなんだ。
この写真は非球面レンズの写真なんだけど、 真ん中に写っているレンズがわかりやすいからよく見てごらん。 -
マトちゃんボールと違って、レンズの真ん中あたりが急に出っ張っている感じがする!
ボールと言っても、ラグビーボールみたいだ。 -
ナゼ太郎そう、球面ではないよね。だから"非"球面レンズなんだ。
最近のカメラレンズの主流は、この非球面レンズなんだよ。 -
マトちゃんへー。なんで非球面レンズが主流になったの?
普通の球面レンズじゃなにかいけないの? -
ナゼ太郎うん。
マトちゃん、写真を撮ったとき、写真の中央はピントが合っているのに、端っこの方はピントが合っていなくて、写っているものが伸びていることってないかい? -
マトちゃんあるある!
ただでさえ大きいボクの顔が、写真の端にいると、さらに大きく見えちゃって、キライなんだ。 -
ナゼ太郎それは、「収差(しゅうさ)」と言われる現象が原因なんだ。
レンズの中央から入ってくる光と、レンズの端から入ってくる光の焦点がずれてしまうことを「収差」と言うんだよ。 -
マトちゃんなんか難しいけど、とりあえず光の焦点がずれちゃうから、写真の端っこは大きく伸びちゃうんだね。
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ナゼ太郎そうなんだ。
収差の大きいレンズは使えなくて、収差は小さければ小さいほど良いんだ。
球面レンズには、この収差ができてしまう。
でも、非球面レンズは、収差がでないように、レンズのカーブを計算して作っているんだ。
だからラグビーボールのような複雑なカーブを描いているんだよ。 -
マトちゃんへー!
ところで博士、これまでは球面レンズが主流だったんでしょう?
でも、収差の大きいレンズは使えないって言ったじゃないか。
なんだかムジュンしてるなぁ・・・ -
ナゼ太郎良い質問だ!
これまでは、種類の違う球面レンズを何枚も重ねて収差を小さくしていたんだ。
それでも完全には収差をなくすことはできなかったんだよ。 -
マトちゃん収差を小さくするために、何枚もレンズを使っていたの?
それじゃあ、かさばるし、重いし、何枚分もレンズのお金がかかっちゃうよ! -
ナゼ太郎そうなんだ。
非球面レンズの登場で、カメラレンズの小型化、軽量化、コストダウンができるようになったんだよ。 -
マトちゃん収差がなくなって、機能も良くなったし、軽くて小さくて安くなったなんて、すごいや!
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ナゼ太郎そうだろう?
非球面レンズが今、レンズの主流になっているのがわかったかな? -
マトちゃんこんなに良いことずくめなのに、なんで今まで非球面レンズが出てこなかったんだろう?
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ナゼ太郎じゃあ次回の講座はその辺りを勉強してみようか。
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マトちゃんはーい!