ナゼ太郎の部屋
マスコットのナゼ太郎がSUMITAの裏の裏まで徹底取材
ナゼ太郎博士の光学ガラス入門講座
第6回 非球面レンズ 〜つくりかたと問題点〜
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      マトちゃん博士、今回は良いとこずくめの非球面レンズが、 これまで登場しなかった理由について教えてくれるんだよね?
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      ナゼ太郎うん。実は良いとこづくめの非球面レンズにも問題点があるんだ。
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      マトちゃんえっ・・・!
なんか裏切られた気分だよ・・・
その問題点って何なの? - 
      
      ナゼ太郎非球面レンズのカーブは、計算された複雑なカーブだってことは、前回の講座で話したよね。
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      マトちゃん覚えているよ。
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      ナゼ太郎単純なカーブでできている球面レンズは、光学ガラスの塊を削って作っていたんだ。
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      マトちゃんエッ。あのキレイな球面のレンズを、削って作っていたのにも驚くけど・・・
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      ナゼ太郎うん。
そんな高い技術をもってしても、あの複雑な非球面レンズのカーブを研磨で作ることは難しいんだ。 - 
      マトちゃんじゃあどうやって非球面レンズを作るの?
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      ナゼ太郎金型に入れてプレスする方法というのがあるんだよ。
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      マトちゃん金型?
プレス? - 
      
      ナゼ太郎非球面レンズの形の金型を用意するんだ。
そこに完成型に近い形に作ったガラスを入れる。
そしてその金型ごと、炉の中に入れて、ガラスが変形するくらいに熔かした後でプレスをギュッとかけてやる。
そうして冷やせば、非球面レンズの出来上がりだ。
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      マトちゃんなるほどね。金型に入れて熔かせばその金型の形にできあがるもんね。
なんだ博士、カンタンそうじゃない。 - 
      
      ナゼ太郎
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      マトちゃんそうか・・・
でも高価といっても、金型なんだから何度でも使い回せば良いんじゃない? - 
      
      ナゼ太郎そうなんだけど、加熱と冷却を繰り返すから、金型はすぐにダメになってしまうんだ。
しかも金型はものすごく硬い素材でできているから、型を作るのも難しいしね。 - 
      マトちゃんそうかぁ。完璧だと思った非球面レンズもこんな問題があったんだね。
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      ナゼ太郎そう。
作り方が難しかったから、非球面レンズはとても高価で、しかも量産できなかったんだ。
でも、この問題を解決したからこそ、非球面レンズが主流になったんだよ。
それは次回の講座で教えよう。 - 
      マトちゃんそうだよね!
解決策ってなんだろう?